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端宗の家系図【権力闘争に巻き込まれた悲劇の幼き王】

端宗は12歳で即位しますが、まともに政務を務めることはありませんでした。

大臣や王族の権力闘争に巻き込まれ、悲劇的な最後を遂げています。

端宗はどんな王だったのか?

端宗の家系図からご紹介します。

 

端宗の家系図

端宗は第5代国王・文宗の長男です。

母親の顕徳王后は權專の娘で、端宗を生んで3日後に亡くなっています。

<端宗の家系図>

 

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端宗はどんな王だったのか?

祖父の世宗は長男(文宗)の唯一の男の子である孫の端宗を大変可愛がりました。

端宗は幼い頃から聡明で、世孫時代には世宗の計らいで集賢殿の学者であった成三問や朴彭年の教育を受けました。

また、世子時代には李塏と柳誠源の教育を受けています。

 

端宗のプロフィール

<端宗(タンジョン)>
生年:1441年7月23日
没年:1457年10月24日
在位:1452年5月14日-1455年6月11日
諡号:恭懿温文純定安荘景順敦孝大王
廟号:端宗
父:文宗
母:顕徳王后
姉:敬恵公主
王后:定順王后
陵墓:荘陵

 

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端宗の家族

端宗の正室は1454年に14歳で王妃に迎えた宋玹寿の娘・定順王后です。

二人の間には子供はできませんでした。

定順王后については>>定順王后の家系図【64年間祈り続けた朝鮮王朝最大の悲劇の王妃】

 

端宗は生まれて直ぐに、母親の顕徳王后を亡くし、祖父世宗の後宮に育てられました。

12歳で父親の文宗も亡くなるため、唯一の肉親は姉の敬恵公主だけでした。

姉の敬恵公主については>>実在したキョンヘ王女(敬恵王女)はどんな王女だったのか?

関係 名前 生年-没年 備考
文宗 1414-1452 第5代王
顕徳王后 1418-1441 權專の娘
敬恵公主 1436-1474 鄭悰と結婚
本人 端宗 1441-1457 第6代王
正室 定順王后 1440-1521 宋玹寿の娘
側室 淑儀金氏 不詳-1525 金師禹の娘
淑儀権氏 生没年不詳 権完の娘

端宗には二人の側室がいますが、王妃選びの揀択で最後まで残った二人が側室として入宮しています。

 

端宗の生涯

端宗は12歳という若さで国王に即位しました。

12歳の王が海千山千の大臣や王族を従えるはずがありません。

端宗を任された大臣の皇甫仁と金宗瑞たちは端宗を飾り物にして朝廷の実権を握ります。

 

また、本来なら端宗を支えるべき王族の長老・首陽大君も虎視眈々と王座を狙っていました。

表面下で行われていた権力闘争が、1453年、遂に惨劇となって現れます。

癸酉靖難の勃発です。

 

首陽大君派は金宗瑞派を次々と虐殺して、権力を掌握します。

朝廷で孤立した端宗はなすすべを失い、首陽大君に王位を譲位しました。

端宗の復位運動が計画されますが、ことごとく失敗に終わり、残党は処刑されました。

 

首陽大君は端宗が生きているうちは反逆が収まらないと考え、流刑地にいる端宗に賜死を命じました。

端宗の死骸は無惨に扱われ、川に投げ込まれたと言われています。

端宗の生涯に関する詳しいことは>>王女の男の実話【悲劇の物語の背景となった癸酉靖難の実話】でご紹介しています。

 

端宗の生涯一覧

端宗の生涯を一覧で整理しました。

年月日 年齢 出来事
1441 1 7月23日に文宗と顕徳王后の間に生まれる
7月24日に母の顕徳王后が亡くなる
祖父の世宗の後宮である恵嬪楊氏に養育される
1446 6 3月24日、祖母の昭憲王后が亡くなる
1448 8 世孫に冊封される
1452 12 文宗が逝去。端宗が12歳で即位する
皇甫仁と金宗瑞が実権を握り朝廷を掌握
1453 13 10月10日、癸酉靖難が起こる
首陽大君が端宗を補佐する大臣らや安平大君を排除、政権を掌握する
1454 14 1月22日、定順王后が端宗の王妃になる
1455 15 錦城大君が配流される
6月11日、首陽大君に譲位、上王となる
1456 16 端宗復位の計画が発覚(死六臣事件)、集賢殿の学者たちが処刑される
1457 17 6月、上王から魯山君(庶人)に降格の上、江原道の寧越に流刑となる
9月、錦城大君の端宗復権計画が発覚、賜死となる
10月24日、平民の降格された端宗が配流先で賜死となる
1698 第19代国王粛宗が魯山君を復位、端宗の諡号を贈る
2007年 5月、陵地寧越で端宗の国葬が行われる

 

端宗が登場するドラマ

端宗は首陽大君による悲劇の王として描かれる場合がほとんどです。

王と妃(1998年、チョン・テウ)
王女の男(2011年、ノ・テヨプ)
インス大妃(2012年、チェ・サンウ)
不滅の恋人(2018年、キム・ジュニ)

 

まとめ

端宗は12歳で即位すると、まともに政務を務めることなく、17歳の若さで毒薬により賜死させられました。

その生涯は、勢力闘争に翻弄された悲劇の生涯でした。

端宗が復位したのは、端宗が亡くなってから240年以上も経ってからのことです。

 

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