トンイの父親を罪人にしたて、南人の長になったオテソク。
ドラマではチャンヒビンを宮殿に送り込むなど策略を尽くす悪人ですが、
オテソクのモデルになった人物はいたのでしょうか?
史実を調べてみました。
トンイのオテソクのモデルは趙師錫
朝鮮王朝実録でチャンヒビンの復帰に貢献した人物は趙師錫(チョ・サソク)と東平君(トンピョングン)です。
さらに、チャンヒビンの母親のユンシは趙師錫の実家の奴婢であり、一時は「チャンヒビンは趙師錫の娘ではないか?」との噂も立ったようです。
しかし、この噂は趙師錫とユンシの関係を粛宗に告げた金万重(キムマンジュン)が、逆に流刑に処されたことで収まりました。
このとき、趙師錫は右議政(ウイジョン)に昇進していました。
また、趙師錫はチャンヒビンが王妃になることにも貢献しています。
このように、明らかに南人の長になるためにチャンヒビンを利用したところはオテソクと通じるところがあります。
【PR】スポンサーリンク
実在した趙師錫の経歴
趙師錫(チョ・サソク)は両班の子供として生まれ、科挙に合格して要職を歴任しました。
そして、左議政まで上り詰めますが、最後は流刑地で亡くなります。
しかも、流刑の理由が王世子の冊封祝賀会に出席しなかったことです。
自身が支援したチャンヒビンの子供である王世子の冊封祝賀に出席しなかったとは何か腑に落ちませんね。
<趙師錫の経歴>
年 | 経歴 |
1632 | 父、趙啓遠(チョ・ゲウォン)の子供として生まれる |
1660 | 科挙に合格して役人になる |
1667 | 史官(サグァン)の時に王命に背いて罷免となる |
すぐに、許されて、その後要職を歴任する | |
1680 | 礼曹判書(イェジョパンソ)となり、要職を歴任 |
1687 | 右議政(ウイジョン)に昇進 |
このときに、チャンヒビンの母親ユンシとの関係が噂になります | |
1688 | 左議政(チャイジョン)になる |
1691 | 王世子の冊封祝賀会に出席しなかった罪で流刑となり、流刑地で亡くなる |
【PR】スポンサーリンク
ドラマでのオテソクの死
ドラマ「トンイ」でのオテソクは自分の罪が暴露されたことで狼狽し、チャン・ヒジェの誘いに乗って殺されてしまいました。
何人の重臣としては、あまりにもあっけない最後でしたね。
しかし、実在した趙師錫も最後は祝賀会に出席しなかった罪で流刑の地で死罪とは、こちらもあっけない最後を遂げています。
トンイでオテソク役のチョン・ドンファン
トンイでオテソクは、悪役のイメージとは程遠い「良いおじーちゃん」という感じでした。
これは、オテソクを演じた俳優のチョン・ドンファンの人柄でしょう。
チョン・ドンファンのプロフィール
現在の奥さんとは再婚で9歳年下の元歌手ジョンユンソンさんです。
息子さんはジョンユンソンさんとの間に生まれたお子さんです。
次女は舞台女優のチョンハヌィさんです。
生年月日:1949年08月05日
(2025年02月06日現在、75歳)
身長:175cm
血液型:A型
出身地:全羅北道 金堤
出身校:ソウル芸術大学演劇科
家族:妻(元歌手)、1長2女
趣味:映画鑑賞
特技:ウィンドサーフィン
チョン・ドンファンの出演した時代劇ドラマ
チョン・ドンファンは古くから数々の時代劇ドラマに出演しています。
妖婦 張禧嬪(1995年、キム・ソクチュ)
ホ・ギュン~朝鮮王朝を揺るがした男
(2002年、イ・ダル)
光宗大王(2002年、チェ・ジモン)
王の女(2004年、ユ・ヨンギョン)
不滅の李舜臣(2004年、ユン・ドゥス)
大王世宗(2008年、チョ・マルセン)
美賊イルジメ伝
(2009年、チェ・ミョンギル)
トンイ(2010年、オ・テソク)
王女の男(2011年、文宗)
大王の夢
(2012年年、キム・ヨンチュン)
まとめ
ドラマ「トンイ」のオテソクは人の良いおじいちゃんという感じで、とても策略を駆使して権力を握ろうとする悪役には見えませんでした。
オテソクに近い実在の人物として趙師錫が存在しますが、趙師錫はどんな人間でも自分のために利用していく策略家だったようです。
オテソクのモデルが趙師錫と断言できませんが、趙師錫がチャン・ヒビンを王妃にまでしたことを考えると
趙師錫はオテソクという架空の人物を作り上げるヒントになったのではないかと思います。