トンイとチャングムはどちらもイ・ビョンフン監督の作品です。
従って、多くのキャストが重複して出演しています。
2大ヒット作品を徹底的に比較調査してみました。
トンイとチャングムの共通キャスト
トンイとチャングムのどちらにも登場する共通のキャストは次のとおりです。
共通のキャスト | トンイの配役 | チャングムの配役 |
イ・ヒド | ファン・ジュシク | チェ・パンスル |
ナ・ソンギュン | チャン・イングク | ユン・マッケ |
シン・グク | 都承旨(トスンジ) | 長番内侍(大殿内官) |
メン・サンフン | キム・グソン | チャン・ウンベク |
イ・スク | 朴氏夫人 | 尚宮 |
イ・ビョンシク | 内医院の医官 | 菜園の監督官 |
チ・ジニ | 第19代 粛宗 | ミン・ジョンホ |
パク・ジョンス | 明聖大妃 | ヨンシン(大殿提調尚宮) |
キム・ヘソン | チョン尚宮 | パク・ミョンイ(チャングム母) |
キム・ソイ | ポン尚宮 | ミン尚宮 |
インビョンフン作品に常連の6人
特に、次の人達はインビョンフン監督の主要な6作品全てに登場する常連さんです。
インビョンフン組と言われるインビョンフン監督作品にお馴染みの俳優ですね。
・ナ・ソンギュン
・シン・グク
・メン・サンフン
・イ・ビョンシク
・イ・スク
いずれの俳優も物語で味のある演技を見せてくれています。
一人一人ご紹介していきますね。
韓国一ヒゲの似合うイ・ヒド
ヒゲがよく似合い、ヒゲをはやしていないと誰だか分からないと言われるイ・ヒドです。
チャングムではチェ尚宮の兄として悪役チェ・パンスルを演じましたが、トンイでは人のいいファン・ジュシクを演じました。
「ノッポとマヌケ」のマヌケですね^^
どんな役もこなす万能役者です。
イ・ヒドは、30代半ばに緑内障で左目を失明しています。
何処と無く頼りない重臣ナ・ソンギュン
何処と無く頼りない重臣を演じたら天下一品のナ・ソンギュンです。
トンイでは、西人派の重臣であるチョン・イングクを演じていましたが、チャングムで
はヨンノの叔父でオ・ギョモの手下・ユン・マッケを演じていました。
誠実な演技でホッとするシン・グク
トンイでは都承旨(トスンジ)を演じたシン・グクは、チャングムでは内侍府長を演じていました。
殺伐としたドラマの中で、常に誠実な演技でホッとさせる役柄を演じていましたが、2020年8月29日に持病のためになくなりました。
もう、シン・グクの姿がドラマの中で見られないと思うと残念です。
常に重要なキーマンのメン・サンフン
トンイではクムの先生・キム・グソンを演じたメン・サンフン、チャングムでは菜園の責任者で後に内医院の医務官として登場します。
メン・サンフンはイ・ビョンフン監督作品の中でも特にキーとなる重要な役を演じています。
チャングムのときには、水剌間から追放されたチャングムが戻るキッカケを与えたくれました。
また、味覚を失ったチャングムの味覚を取り戻す治療をしたのもメン・サンフン演じるチョン・ウンベクでした。
意外な重複俳優のイ・スクとイ・ビョンシク
イ・スクはインビョンフン監督作品に登場する唯一の女優です。
イ・スクはチャングムでは女官長の腹心の尚宮を演じていましたが、トンイではオ・テプンの妻をコミカルに演じています。
また、意外なのがイ・ビョンシクです。
チャングムでは、第7話で監督官として登場。
ここでイ・ビョンシクは、チャングムが育てることに成功したキバナオウギが荒らされる事件をもみ消すという悪い監督官を演じています。
また、トンイでは内医院の医官として王妃やトンイ、張禧嬪の病気を診るために度々登場しました。
目立たないので、興味のある方はトンイの10話、27話、29話、30話を見直してください。
トンイとチャングムのザ・尚宮は誰?
イ・ビョンフン監督作品でザ・尚宮といえばキム・ソイです。
キム・ソイはイ・ビョンフン監督の代表作である「チャングムの誓い」、「トンイ」、「イ・サン」で尚宮を演じています。
しかも、他の作品を思い出させるようなセリフを言う場面もありますよ。
例えば、トンイではポン尚宮はとっても料理が下手!
そこで、宮廷を出てから料理をするポン尚宮に対して、エジョンが
「水剌間にいたら、すぐに首になったでしょうね」(44話49分から)
注意して観てくださいね。
チャングムの母はトンイの上司
チャングムで母親役を演じたキム・ヘソンは、トンイでは監察府でトンイの上司となるチョン尚宮を演じていました。
1995年に結婚を機に芸能界を引退しましたが、復帰してチャングムに出演しています。
2003年に離婚しましたが、極秘に結婚していて世間を驚かせたそうです。
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トンイとチャングムは同じ監督
トンイとチャングムの監督は韓国時代劇の巨匠・イ・ビョンフン監督です。
イ・ビョンフン監督はホジュンで時代劇の人気を高めると、次々とヒット作品を生み出していきます。
生年月日:1944年10月14日
(2022年1月28日現在、77歳)
出身地:世宗特別自治市
学歴:ソウル大学農学部林学科、漢陽大学院マスコミ情報学部卒
経歴:1970年、MBC入社、ドラマ監督
一旦、監督を引退するが、再び、現場に復帰。ホジュン 宮廷医官への道を大ヒットさせる
トンイとチャングムの作品を比較
作品名 | トンイ | 宮廷女官チャングムの誓い |
製作年 | 2010年 | 2003年 |
制作会社 | MBC | |
監督 | イ・ビョンフン | |
脚本家 | キム・イヨン | キム・ヨンヒョン |
音楽 | イム・セヒョン | |
作品話数 | 60話 | 54話 |
主演女優 | ハン・ヒョジュ | イ・ヨンエ |
時代背景 | 第19代王・肅宗の時代 | 第11代王の中宗の時代 |
所属する部署 | 掌楽院(宮廷の音楽担当の部署) 監察府(女官を取り締まる部署) |
水剌間(王室の料理を担当) 内医院(王室の医療を担当) |
注)読みは掌楽院(チャンアゴン)、監察府(カムチャルプ)、水剌間(スラッカン)、内医院(ネイウォン)です。
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トンイはチャングムの視聴率を比較
チャングムは世界各国で放映され、韓国での最高視聴率は57.8%を記録した大ヒット時代劇です。
トンイも最高視聴率33.1%を記録しています。
作品名 | トンイ | 宮廷女官チャングムの誓い |
平均視聴率 | 23.0% | 46.3% |
最高視聴率 | 33.1%(26話) | 57.8% |
韓国での視聴率では負けますが、トンイは日本人が好きな韓国時代劇で1位になるなど、日本人が大好きな韓国時代劇です。
ハン・ヒョジュさん演じるトンイの明るく、前向きな姿が、日本人の好みにマッチしているようです。
ちなみに、2位はチャングムの誓いですから、実は、この2つのドラマはどちらを観ても面白いこと間違いなしです。
トンイとチャングムの時代を比較
トンイとチャングムが生きた時代はどんな時代だったのかご紹介します。
時代背景を知ってドラマを観れば、ドラマの内容がより理解出来きて面白さも倍増しますよ。
なお、二人が生きた時代はおよそ170年も離れた時代でした。
トンイの時代
トンイが生きた時代は第19代王の肅宗の時代(在位1674年-1720年)です。
この時代は党派間の争いが激しい時代でした。
ドラマでも南人と西人が常に争っていますよね。
また、この争いが元で仁顕王后が廃位されたり復位されたり、張禧嬪が王妃になったり降格されたりしました。
トンイの時代には大きな出来事がありました。
己巳換局(キミファングク)と甲戌換局(カプスルファングク)です。
己巳換局(キミファングク)
1689年に起こった政権交代劇。
仁顕王后を支持する西人が失脚して、張禧嬪を支持する南人が政権を掌握しました。
これにより仁顕王后が廃妃され、張禧嬪が王妃の座に着きました。
甲戌換局(カプスルファングク)
仁顕王后の復位問題で、南人が失脚して、西人の少論が政権を掌握した政権交代劇。
これにより、仁顕王后は復位を果たし、張禧嬪は王妃から降格します。
実は、このころ粛宗は王妃になった張禧嬪の横暴ぶりに嫌気がさしていたと言われています。
チャングムの時代
チャングムの時代は第11代王の中宗の時代(在位1506年-1544年)です。
中宗は暴君の燕山君に対するクーデターにより誕生した王です。
チャングムのドラマも燕山君の母親・尹氏が毒薬を飲まされる場面から始まります。
中宗は棚ぼたのように若くして王になったので臣下に頭が上がりませんでした。
チャングムの中でも中宗は優しく、弱々しい王様でしたね。
チャングムの時代の大きな出来事は、甲子士禍(カプチャサファ)です。
甲子士禍(カプチャサファ)
1504年に母親(尹氏)の死の真相を知った燕山君が関わったものを7ヶ月にも渡り虐殺し続けた朝鮮王朝上、最も残虐な事件。
チャングムの父親も尹氏(ユンシ)の死に関わったとして、捕らえられてしまいます。
トンイとチャングムの共通点
ドラマ「トンイ」と「チャングムの誓い」の大きな共通点は
・身分の低い女性の成長物語
です。
歴史上、目立たなかった女性に注目
トンイもチャングムもどちらも、歴史上、注目される女性ではありませんでした。
トンイは承恩尚宮になる前は、奴婢のため正確な記録は全くありません。
チャングムに至っては、宮廷に入る前の記録はもちろん、朝鮮王朝実録にも10行程度の記録がある程度です。
王の主治医になったことも、実は推測の域にすぎません。
身分の低い女性の成長物語
トンイもチャングムも身分が低く、貧しい子供のときに宮廷に入り、困難に打ち勝ちながら成長していく姿を描いています。
まとめ
トンイとチャングムの監督は韓国時代劇の巨匠・イ・ビョンフン監督です。
従って、多くの共通するキャストが出演しています。
また、内容はどちらも注目されなかった歴史上の女性の成功ストーリーです。
2つの作品を徹底比較してきましたが、
結論は、どちらも面白い! どちらも好き!
ですね。