テソ王(帯素王)は東扶余の第3代国王です。
朱豪、ユリ王、ムヒョルと高句麗の国王3代に渡り、高句麗を苦しめた王でした。
テソ王(帯素王)とはどんな王だったのか。
家系図からご紹介します。
テソ王(帯素王)の家系図
テソ王(帯素王)は東扶余の第3代王であり、祖父は初代王の解夫婁王(ヘプルワン)、父は第2代王の金蛙王(クムワワン)です。
<帯素王の家系図>
高句麗の初代王である朱豪は解慕漱(ヘモス)と柳花夫人の子供でしたが、金蛙王により実子のように育てられました。
從って、テソ王(帯素王)にとって、朱豪(チュモン)は兄弟のようなものでした。
また、テソ王(帯素王)のプライベートは謎に包まれており、王妃と子供に関する記録はありません。
子供はいなかったものと思われます。
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テソ王(帯素王)はどんな王だったのか?
テソ王(帯素王)は高句麗初代王の東明聖王(チュモン)、第2代王の瑠璃明王(ユリ王)、第3代王・大武神王(ムヒョル)の3代に渡り、高句麗に敵対した王でした。
80歳を超えても征服欲が衰えないことから、精力的な王だったと推測されます。
テソ王(帯素王)のプロフィール
テソ王(帯素王)は第2代王・金蛙王の長男として生まれました。
チュモンに対する対抗意識は強く、文武に才能があるチュモンに嫉妬して、殺害を企てたと言われています。
帯素王(テソワン)
東扶余第3代王
在位期間:不詳-22年
生年:不詳
没年:22年2月
都城:迦葉原
父:金蛙王
母:不詳
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テソ王(帯素王)の家族
テソ王(帯素王)には7人の兄弟と腹違いの弟のチュモンがいました。
七男は帯素王が大武神王に殺害されたときに、東扶余を脱出して曷思国を建国した曷思王です。
そして、曷思王の孫娘は大武神王の王妃でホドン(好童)を生んだ次妃です。
テソ王(帯素王)の王妃と子どもの記録はありません。
関係 | 名前 | 生年-没年 | 備考 |
父 | 金蛙王 | 不詳 | 東扶余第2代王 |
母 | 不詳 | ||
長男(本人) | 帯素王 | 不詳-22年 | 東扶余第3代王 |
次男~六男 | 不詳 | ||
七男 | 曷思王 | 曷思国の王 | |
義弟 | 朱豪 | BC58-BC19 | 高句麗初代王 |
テソ王(帯素王)の生涯
テソ王(帯素王)は東扶余の第2代王・金蛙王の長男として生まれています。
生母及び生年は不明です。
チュモンとの対立
テソ王(帯素王)は異母弟であるチュモンの文武の才能に嫉妬して殺害を企てます。
それを知ったチュモンは東扶余を脱出、紀元前37年に高句麗を建国しました。
テソ王が王位を継承する
テソ王(帯素王)は紀元前7年までに、金蛙の後を継いで国王になったと思われます。
紀元前6年、高句麗との国交回復に人質の交換を要求しました。
しかし、高句麗では太子の都切が人質になることを拒否、交渉は成立しませんでした。
高句麗が要求に応じないことに怒ったテソ王(帯素王)は5万の兵で高句麗に侵攻しました。
ところが、この侵攻は大雪の為に撤退、高句麗は九死に一生を得ています。
テソ王のあえない最後
13年、テソ王(帯素王)は再び高句麗へ侵攻しましたが、ムヒョル(後の大武神王)率いる高句麗軍に撃退されてしまいました。
22年2月、今度は第3代王に即位したムヒョル(大武神王)が大軍を率いて東扶余に攻め込みました。
この戦いで、テソ王(帯素王)はムヒョルの家臣であったクェユ(怪由)により、あっけなく殺害されてしまします。
テソ王(帯素王)が殺害されると、テソ王(帯素王)の末弟は数百人を率いて東扶余を脱出しています。
後に、末弟は鴨渌谷に曷思国を建国、曷思王となりました。
7月には東扶余の再建を諦めたテソ王(帯素王)の従弟が、東扶余の住人一万余人をつれて、高句麗に降伏してきました。
これにより、長い間、高句麗を苦しめた東扶余は完全に滅亡したことになります。
まとめ
チュモンを追い出し、東扶余の第3代王になったテソ王(帯素王)です。
チュモン、ユリ王、ムヒョルと3代に渡り、高句麗を苦しめた王でしたが、最後はムヒョルにより、あっけなく殺されてしまいました。
執拗に高句麗を攻撃した東扶余でしたが、テソ王(帯素王)の代で完全に滅亡したことになります。