トンイに登場するチャンヒジェ(張希載)はどのような人物だったのか?
残念ながら、チャンヒジェに関する資料は少なく、謎多き人物です。
数少ない資料からチャンヒジェの実像に迫ってみました。
実在したチャンヒジェ(張希載)の最後
チャンヒジェ(張希載)の最後を生涯を通して追ってみました。
史実で見るチャンヒジェの生涯
チャンヒジェは武科の試験に合格して武官になりますが、品階は従六品と決して高くありませんでした。
ところが、姉のチャンヒビンが王妃に昇格すると、恩恵にあずかり、兵曹参判(従三品)、兵曹判書(正二品)と次々に昇進していきます。
しかし、再びチャンヒビンが嬪に降格すると、チャンヒジェ(張希載)は済州島ヘと流配されてしまいます。
そして、チャンヒビンが毒薬により死罪となると、チャンヒジェ(張希載)も流刑地で死罪となりました。
チャンヒジェ(張希載)のお墓
チャンヒジェは高陽市山東区中山洞に一族と一緒に埋葬されています。
2002年に、高陽市文化財専門委員とKBS歴史スペシャルチームによってチャンヒジェのお墓が確認されました。
もちろん、チャンヒジェは流刑地で死罪となっているので遺体はありません。
また、姉のチャンヒビンのお墓は1969年に粛宗と仁顕王后の眠る西五陵に移されています。
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チャンヒジェ(張希載)の家族
後に玉山府院君と追号
・母:坡平尹氏(1626年-1698年)
父の後妻
・妻:金氏、子供3人
・妹:張禧嬪(1659年-1701年)
チャンヒジェの父親の身分は両班と賤民の間の中人(チュンイン)で通訳官でした。
ドラマでもシムウンテクが清国の役人相手にまともに通訳ができないとき、自分の家が代々、訳官であること暴露しています。
ドラマにも出てくる母親・ユンシは後妻で賤民の出身です。
そのため、張禧嬪はドラマの中でトンイに自分も賤民の出身と語っていました。
しかし、正式に後妻として入っているので、この時点で免賤されたと思われます。
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トンイでチャンヒジェを演じた俳優
トンイでチャンヒジェを演じた俳優は個性派俳優のキム・ユソクです。
独特の演技が特徴ですが、実はしっかりと演劇の勉強をしています。
キム・ユソクのプロフィール
キム・ユソクは高校の時にある芝居を観て感激し、役者を目指しました。
そして、東国大学の演劇映画科を卒業後、キム・ユソクはロシアに留学して演劇を学びました。
奥さんとは留学中のロシアで出会っています。
現在、キム・ユソクは留学して学んだ知識と自らの演技の経験を生かして東国大学校と成均館大学校で俳優講師としても活躍しています。
生年月日:1966年09月22日
(2025年02月05日現在、58歳)
生年月日が8月8日の表記も見られますが、旧暦(陰暦)での表現です。
身長:183cm
血液型:B型
学歴:東国大学演劇映画科
ロシア留学先:シェープキン国立演劇大学、シューキン国立演劇大学
デビュー:1998年の映画「カンウォンドの恋」
キム・ユソクが出演した時代劇ドラマ
キム・ユソクが初めて出演した時代劇ドラマは王の女です。
王の女でキム・ユソクは光海君(クァンヘグン)の兄の臨海君(イメグン)を演じました。
内容は良かったのですが、同じ時間帯にイ・ビョンフン監督の「宮廷女官チャングムの誓い」が放映されていて、惨敗だったそうです。
その後、名家の娘ソヒ、トンイに出演しますが、トンイのチャンヒジェ役で一躍、日本でも有名になります。
トンイはイ・ビョンフン監督作品への出演を熱望していたキム・ユソクの願いがかなった作品でした。
そして、階伯では百済の忠臣フンスを演じ、大王の夢では新羅最高の武将キム・ユシンを演じています。
・王の女(2003年)
・名家の娘ソヒ(2004年)
・トンイ(2010年)
・階伯(2011年)
・屋根部屋のプリンス(2012年)
・大王の夢(2012年)
大王の夢は善徳女王の時代の物語ですが、善徳女王と比較して、今ひとつ人気がでなかったようです。
最近、時代劇からは遠ざかっているようでしが、作品ごとに違った演技を見せるカメレオン俳優・キム・ユソクの次の新たな演技が観たいですね。
まとめ
トンイに登場するチャンヒビンの兄チャンヒジェ(張希載)は実在した人物でした。
但し、ドラマのようにトンイと激しく敵対したかは定かではありません。
ただ、姉の出世に乗じて高い地位に昇格していったことは事実です。
最後は、姉・チャンヒビンと同様に無残な最期を遂げています。