ドラマ「トンイ」の全編を通して、重要な役割を果たしたソヨンギですが、実在した人物でしょうか?
疑問に思った私は、ソヨンギに関して詳しく調べてみました。
ソヨンギを演じたチョン・ジニョンについても詳しくご紹介しています。
トンイのソヨンギは実在した人物?
トンイに登場するソヨンギは架空の人物で実在していません。
しかし、ドラマ「トンイ」の全編に登場する唯一の人物で重要な役割をしていました。
捕盗庁(ポドチョン)の従事官(チョンサガン)として登場したソヨンギは周囲の信頼を得て出世していきます。
部署 | 官職 | 品階 | 備考 |
捕盗庁 | 従事官 | 従六品 | 1話の登場時 |
内禁衛 | 内禁衛将 | 正三品 | 29話 |
捕盗庁(ポドチョン)とは、悪い人を捕まえるまさに現代の警察です。
担当した地域は漢城府(ハンソンブ)及び京畿道(キョンギド)で現在のソウルとその周辺の地域です。
日本で言えば東京とその周辺の地域って感じです。
トップが大将(従二品)で、その下に従事官(従六品)がいて全体を管理していました。
ソヨンギは従事官(チョンサガン)なので、実質、実行部隊のリーダーですね。
子供の頃のトンイと出会ったのはこの頃です。
内禁衛(ネグミ)は王を護衛する親衛隊です。
最終的にソヨンギは内禁衛将(ネグミジャン)で王を直接護衛する親衛隊長です。
行方不明なったトンイを王の密命で探すために従事官をクビになったソヨンギが、役目を終えて宮廷に戻った時に内禁衛に配属されています。
【PR】スポンサーリンク
ソヨンギの父親は弘文館の副提学
ソヨンギの家族がドラマに出てくるのは父親のみです。
ソヨンンギの父親はオテソクの策略によって殺されてしまいますが、弘文館(ホンムングァン)の副提学(プジェハク)でした。
既に、朝廷からは引退していますが、王様からは絶対的な信頼を受けていたようです。
弘文館は宮廷内の書籍を管理していましたが、それだけでなく、王様へのアドバイスをしたり、政策の原案を作ったりする大変重要な部門でした。
弘文館のトップの構成は
官職 | 品階 | 人員 | 備考 |
領事(ヨンサ) | 正一品 | 1名 | 領議政等が兼任 |
大提学(テジェハク) | 正二品 | 1名 | 他の官職との兼任 |
提学(テハク) | 従二品 | 1名 | 他の官職との兼任 |
副提学(プジェハク) | 正三品(堂上官) | 1名 | |
直提学(チクチェハク) | 正三品(堂下官) | 1名 |
ソヨンンギの父親は副提学(プジェハク)でしたから、専任職として実質、弘文館のトップでした。
だから、王様へも直接アドバイスができたんですね。
【PR】スポンサーリンク
ソヨンギがドラマに必要だった理由
真実を知ったソヨンギがトンイを問い詰める場面がありますが、このシーンのためにソヨンギが必要だったとチョン・ジニョンはインタビューで語っています。
そして、悩みながらもトンイの秘密を守り抜こうと決意します。
ソヨンギはトンイの全話に登場するキーパーソンです。
最初は、自分の父親を殺したコムゲの首領の娘トンイを必死に探し続けました。
トンイの父親の無実を訴える言葉が気になっていたんですね。
成長したトンイを探していた娘とは知らずに強い信頼関係で結ばれていきます。
トンイの正体がソヨンギにバレる
そして、ついにソヨンギがトンイが探していた娘であることに気づきます。
真実を知ったソヨンギがトンイを問い詰めますが、このシーンのためにソヨンギが必要だったとチョン・ジニョンはインタビューで語っています。
妥協を許さない職務に忠実なソヨンギが葛藤の末に、この事実を王様に隠すまでの場面はまさにトンイの一つの山場ですね。
重要な場面であり、チョン・ジニョンは演じる前から心待ちにしていたそうです。
機会があれば、ぜひ、この場面をジックリと見なおして下さい。
トンイのソヨンギの最後
ソヨンギは常に厳しい視線をして、決して笑うことがありませんでした。
しかし、最終回に一線を退いたソヨンギがトンイと冗談を言って笑う場面があります。
チョン・ジニョンにとっても嬉しい場面だったそうです。
まさに、トンイの長い険しい生涯が終わり、ソヨンギもやっと肩の荷が下り安堵したシーンであったと思います。
ソヨンギを演じた俳優チョン・ジニョン
実は、チョン・ジニョンは日本の東大に相当するソウル大学の国文学科を卒業した秀才なんです。
その才能はテレビの時事番組で進行役を担当するほどの実力があります
更に、俳優だけでなく、作家やシナリオライター、演出家でもその多才ぶりを発揮しています。
チョン・ジニョンのプロフィール
(2025年02月05日現在、60歳)
旧暦では1964年10月16日生まれ
身長:173cm
星座:さそり座
血液型:O型
デビュー:1988年演劇<漢江の対決>
学歴:ソウル大学国文学科
家族:妻・息子
出演したドラマ
本格的なドラマデビューは2008年の風の国です。
2010年:トンイ
2011年:影島大橋を渡る
2011年:ブレイン
2012年:ラブレイン
2012年:チョンウチ(田禹治)
2014年:エンジェルアイズ
2015年:華麗なる誘惑
2018年:スケッチ
2019年:補佐官
2020年:私たち、家族です
2021年:不可殺
イ・ビョンフン監督との逸話
トンイへの出演依頼はイ・ビョンフン監督から電話で直接あったそうです。
その時、チョン・ジニョンは海外にいましたが、長時間、イ・ビョンフン監督がソヨンギに関する説明をしたそうです。
そして、「ソヨンギが良ければトンイ全体が良い作品になる」と言われたそうです。
ソヨンギがトンイの中でいかに重要なキャラクターだったか分かりますね。
この言葉を聞いて、チョン・ジニョンはドラマへの出演を決めました。
まとめ
ソヨンギはイ・ビョンフン監督が脚本家と作り上げた架空の人物ですが、ドラマ「トンイ」にとって大変重要な人物でした。
イ・ビョンフン監督もそのことを、俳優のチョン・ジニョンにも伝えて出演を依頼していました。
ソヨンギがトンイの正体に気づく第34話からは、ドラマの一つのクライマックスです。
チョン・ジニョンがこのシーンにかけた意気込みを感じながら再度、見直して観るものおすすめです。