麗のペガは実在した？【最終回に出会った少女と禁断の恋】

ペガは実在した皇子でした。

ドラマの最終回でペガはウクのところを訪ねて幼い少女に出会います。

実は、史実のペガはこの少女と禁断の恋に落ち、数奇な運命をたどっています。

ペガは実在した皇子・王郁（ワン・ウク）

麗＜レイ＞〜花萌ゆる8人の皇子たち〜に登場するペガは実在した皇子の王郁（ワン・ウク）です。

第8皇子の王旭（ワン・ウク）と同音のため、ペガの愛称で呼ばれていました。

ペガは新羅系の皇子

ペガの母親は新羅の王である第56代国王・敬順王の従姉妹です。

＜ペガの母の系図＞

935年に、新羅は高麗に降伏しますが、そのときに新羅の王・敬順王は従姉妹を太祖の妃として差し出しました。

その時、差し出された女性がペガの母親である神成王后金氏です。

従って、太祖と神成王后との間に生まれたペガは、実は、新羅系の皇子でした。

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ペガが最後に出会った少女は誰？

実は、この少女は後にペガと禁断の恋に落ちる幼少時代の献貞王后です。

王妃だった献貞王后

ドラマ「麗＜レイ＞」の最終回にペガは王旭（ワン・ウク）の屋敷で幼い少女に出会います。

少女は自分の名を「ポクスン」と名のり、すぐに消えていましますが、この少女は王旭と宣義王后の間に生まれた子供でした。

後に第5代高麗王・景宗の第4王妃となる献貞王后です。

ペガと禁断の恋に落ちる献貞王后

981年に景宗が亡くなり、未亡人となった献貞王后は王輪寺南側にある私邸で暮らしていました。

その時、ペガと出会い彼女は恋に落ちてしまいます。

彼女は、ペガの子供・王詢（ワン・ジュン）を生みますが、産後すぐに亡くなってしまいました。

ドラマでは、ペガが後に禁断の恋に落ちる献貞王后と幼少のころに出会ったという粋な設定だったのです。

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ペガの最後

史実では、禁断の恋が献貞王后の兄・成宗（第6代高麗王）にバレてしまい、激怒した成宗はペガを流刑にしています。

ペガはその後、997年に亡くなりますが、彼の子供・王詢は後に顕宗として即位することになります。

顕宗はドラマ「高麗契丹戦争」に登場する、高麗を契丹から守った第8代高麗王です。

ペガは自身が王になることはできませんでしたが、息子が高麗王になったのです。

ウヒは実在した王女？

ペガと恋をするウヒは創作された架空の王女です。

ドラマでは高麗に滅ぼされた後百済の王女の設定になっています。

史実では、後百済は新羅によって滅ぼされた百済の復興をするために甄萱（キョン・フォン）が建国した国です。

挙兵した甄萱は900年に王となり、国号をに百済と定めました。

一時は、新羅、高麗と互角に戦いますが、936年に高麗の太祖によって滅ぼされてしまいます。

従って、ドラマでは、国が滅ぼされて家族や一族も殺され、太祖に復讐するために民とともに妓女として高麗に潜入する王女という設定でした。

ペガの兄弟

ペガの兄弟としては、25人の男子と9人の女子が記録上で確認されています。

その中でも、正式な皇妃である王后の兄弟姉妹は次の通りです。

王后	兄弟姉妹	姓・諱	備考
神恵王后	子女なし
荘和王后	恵宗	王武（ワンム）
神明順成王后	太子泰
	定宗	王堯（ワンヨ）	第3代高麗王
	光宗	王昭（ワンソ）	第4代高麗王
	文元大王貞	王貞(ワンジョン)
	證通国師		出家して僧侶になる
	安貞淑儀公主		新羅の敬順王の妻
	興芳宮主		元荘太子の妻
神静王后	戴宗	王旭（ワンウク）
	大穆王后		光宗の妻
神成王后	安宗	王郁（ワンウク）	ペガ本人
貞徳王后	王位君
	仁愛君
	元荘太子
	助伊君

まとめ

ドラマ「麗＜レイ＞」に登場するペガは実在した皇子・王郁（ワン・ウク）でした。

王郁の母親は高麗に滅ぼされた新羅出身のため、王郁は皇位には興味がありませんでした。

このあたりは設定は史実どおりですが、後百済の王女ウヒとの恋はフィクションです。

しかし、史実では第5代高麗王・景宗の王妃であった献貞王后と禁断の恋に落ち、二人の間には子供が誕生します。

ペガは第6代高麗王・成宗（献貞王后の兄）の逆鱗に触れ、流刑となって亡くなりますが、ペガの子供は成宗が育て、第8代高麗王の顕宗となります。

まさに、「事実は小説よりも奇なり」ですね。